親子3世代でラクラク安心バリアフリー旅館。鈴の宿登府屋旅館さん!
2019/02/08
親子3世代でラクラク楽しめるバリアフリー旅館が山形県米沢市にあるということで、前々からチェックしておりました。
機会があれば、いずれ行ってみたいなぁと。
という『機会』が先日湧いてでてきたのでこれはチャンス!とばかりに泊まることまでしてきちゃいました。ありがたや。
多少画像がブレているのは、お酒のせいかもしれません。
車イスでラクラク安心の宿。
ここのお宿はバリアフリー旅館とうたってはいるものの、すべての障がいのある人に対して対応しているというわけではありません。
すべての障がいのある人に対応するとなるとどうしてもムリ、無謀、矛盾の壁に突き当たるからです。
そもそもユニバーサルツーリズムという考え方自体にムリがあると自分は思っています。
すべての人が安心して楽しめる町、旅という考え方自体がムチャ。
それに引き替えここバリアフリー旅館『鈴の宿登府屋旅館』さんは『車イスユーザー』だけ。に、特化させた旅館に改装されています。
車イスユーザー+その同行者(つまり親や子どもなど3世代)。1人でお泊まりいただけるのも歓迎ですが、2人3人あと益々歓迎ですよね?これは商売人にとって極々当たり前の考え方。
バリアフリーを車イスに特化させることによって旅館をご利用していただくお客様を1+α(アルファ)にする。
ここ鈴の宿登府屋旅館のご主人のコトバをお借りすると、
バリア(障害)をフリーにするのではなく、
バリア(障害)にフィットさせる。
さきほども書きましたが、すべての障がいをクリアにすることは難しいです。
ユニバーサルツーリズムとユニバーサルデザインの考え方はそもそもそこから違うわけですが。
ご主人の言う『バリアフィット』という考え方は自分もさまざまな取り組みや事例を学ぶなかで、ストンと腑に落ちた考え方です。
冷たい言い方になるかもしれませんが、
すべての障がい者に完璧に満足いく対応をすることはできません。
それはハードもハートも。
たくさんお金をかければできるかもしれませんが、現実的ではありません。
鈴の宿登府屋旅館さんの貸し切り風呂をご紹介。
すいません。この写真だとわかりづらいのですが、手前はスロープになっていて緩やかに角度がついています。
ここから車イスから移乗してそのまま滑り入るイメージですね。
スロープの高さも計算されていて試してみましたがこれはラクラクです。
このくらいのベストな高さに設計されています。
貸し切り風呂の入り口にちゃんと置かれているので、利用する際は安心してお風呂に入れます。(^o^)
ここが脱衣所になります。
奥側、福祉施設でもお馴染みのお着替え台がゆったりとしたスペースが確保されています。ここで脱ぐ側・脱がせる側もラクラク着脱可能です。ステキやん。
ごろーーんとすることができますもんね(^o^)
そして。なにげに大活躍してくれるアイテムが脱衣所に潜んでおりました。
コチラ。取り外し可能なのでここで掴まってて!という時にホント便利。
なにげにしれっとこれが置かれているあたり。流石ですなぁ。
わかってらっしゃる。
これで安心してラクラク介助することもできます。
入り口はもちろんスライドで段差フリー。スライド自体もスイーっとチカラを必要としないくらいスムーズに開け閉めできます。
ラクラクスライド。
こんなに余裕があります。ラクラクやわー。
洗面も福祉施設でお馴染みのやつ。洗い洗われ慣れしているシャワー台だと安心しますよね(^o^) さりげなくこういう気遣い。流石っす。
スペースもゆったりととれているので、車イスユーザーはもちろんなのですが、キングサイズの訪日外国人観光客の方にもラクラク安心して使っていただけると思います。
自分が利用した時間は早朝だったこともあり、車イスの方の貸し切り風呂のご利用はありませんでしたから、今回利用させていただきました(^o^)
ちなみに、大浴場はというと・・・。
なんとこちらも段差フリーの入り口から緩やかな優しいスロープ。
これなら車イスのかたでもラクラク入湯できますね。
脱衣所は若干狭めではあるものの段差フリーでいけます。凄い。
大浴場から外にでると露天風呂。この手前の段差に注目。
ここから車イス移乗が出来ちゃうんですね! 素晴らしい!!!
露天風呂にまでバリアフィット!
丁度良い湯加減で湯ノ花がまっ白で驚きました。保温力の強い泉質。
小野川温泉は泉質も個人的に好みでした。
仙北市の温泉にもひけをとらない素晴らしさ。
しかも。浴場の中にもスロープを設けて車イスのままでも露天風呂にラクラク行けるようにされています。凄い。発想の転換とちょっとの工夫ですよね。
大浴場内も段差を設けて浅いところ深いところ。熱いところ丁度良い湯加減のところとわけられていました。どこまでもご利用されるお客様へ気遣いのされた温泉。 ご主人の人柄。間違いなくナイスガイです。
親子3世代でラクラク安心。確かに!という感想。
ここでの例は大々的な改修や改装ではないと思います。
もちろんお金はかかりますが、
すべてにバリアフリーを設ける必要はないというモデル的な旅館。
必要なのは、誰に来てほしいのかというターゲティング。
そして、そのターゲットに対しての動機づくり。
どうすれば行きたいと思ってもらえるようになるのか。
誰にでも、ではなく、誰か。に特化させて尖らせる。
それが必要。
今はお客様がさまざまな情報ツールで知ろうと思えばなんでも知れる時代です。
登府屋旅館さんで言えば、『車イス利用者』『親子3世代』にターゲティングを絞り、特化させた。
玄関先にまで気遣いのある看板。
そして、ここ鈴の宿登府屋旅館さんにはもう一つ、気になるポイントが。
それはその日、案内された部屋の前で???と気づきました。
ほう・・・。
もしや・・・。 ここでカンの良い人は気づきますわな笑
この日は2部屋予約しておりましたのでね、もう1つの部屋をね、拝見させていただきましょうかね。
・・・なるほど。
そういうことですかい旦那。
部屋の一覧を見させていただきますわ。
ここのお宿のご主人はするってぇともしかしてですがね、
落語好き、てことですわな笑w
芝浜!!!! いいですねぇ笑
お宿のスタッフさんにお話しを伺いますと、定期的に落語会もこのお宿で開催されているとのこと。これは面白い取り組みですね。
しかもここのお宿のご主人も席をもうけることもあるようで。
凄いな。
そして朝方、気づきました。
ルームキーが扇子!!!!
なんてこったい!!!
夢じゃあるめぇ笑 気遣い!
ここまでのこだわり。感服しました。
フロントの前には落語の演目の書かれたお宿特製の手ぬぐいが販売されています笑
流石。どこまでも商売人です。好きですねぇ自分。
小野川温泉鈴の宿登府屋旅館、の『鈴の宿』の由来。
だ、そうです。
確かに、朝食のお箸に鈴がお土産として付いていました。
持ち帰らせていただきました。(^o^)
ここ小野川温泉の開湯されたのが秋田県に縁の深い小野小町であるということ。なんとも御縁のある繋がり。
小野川温泉という名の由来ももしかすると小野小町と関係がありそうですね。
親子3世代ラクラク安心バリアフリー旅館。
小野川温泉鈴の宿『登府屋旅館』さん。
素晴らしい旅館でした!
この日はご主人にお会いすることはできませんでしたが、また機会をみて、伺いたいと思います!!!
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